司法取引というとアメリカなどの
海外の刑事物のドラマなどで
よく耳にする印象があります。
日本では関係ないと思っていたら
6月から導入が開始……
国会でいつ成立したとか
全然覚えてませんでした。
気になるのは司法取引が
施行されることで違う形の
冤罪や偽証が増えたりしないの?
という点でしょうか。
ドラマの視すぎかもしれませんが
司法取引で引き出される証言が
必ずしも正しいとは
どうしても思えないわけで。
某ドラマで記憶に障害が起こって
証言が二転三転するとか
あったりしたじゃないですか!
え?ドラマの視すぎ?(*ノノ)
司法取引制度を日本でも導入!
司法取引制度の導入について
法務省が口にしたわけですが。
国会で成立したのは
調べたら平成28年
つまり2016年の事でした。
「司法取引」について、法務省は6月1日から開始する方針を明らかにした。24日の公明党法務部会で説明した。同省が導入日に言及したのは初めて。捜査、公判のあり方を大きく変える改革で、今後、政令の閣議決定で、正式に施行日を決定する。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180124-00000025-asahi-soci
色々と勘ぐってしまいますが
東京五輪へ向けての
犯罪対策の強化の
一環なのかなとも考えられます。
仲間と手を組んでる犯罪者に朗報!6月から日本でも司法取引スタートですよ!捕まったら仲間の秘密をガンガン暴露しましょう。罪が軽くなったり、不起訴になるかも。単独で犯罪やってる人には全く関係ない話なので、あしからず。https://t.co/gJxz3dHEgc
— 阿曽山大噴火 (@asozan_daifunka) 2018年1月24日
とはいえ今回の司法取引制度は
日本独自のものとなっていて
諸外国のようにどんな犯罪でも
対象となるわけではありません。
司法取引制度とは?
イメージとしては
犯罪に係わっているけれども
それをやめたい場合に
司法取引で罪を軽くする
というイメージですよね。
裁判において、被告人と検察官が取引をし、被告人が罪を認めるか、あるいは共犯者を法廷で告発する、あるいは捜査に協力することで、求刑の軽減、またはいくつかの罪状の取り下げを行うこと。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/司法取引
やはりイメージ通りですが
日本ではちょっと違う模様。
日本の司法取引制度は
捜査・公判協力型協議・合意制度
という形になっています。
対象は汚職や脱税、談合などの経済犯罪、
銃器・薬物犯罪などに限定されていて
殺人や障害などの人身事件は対象外。
また日本における司法取引制度を
正式に利用した場合には
書類が作成されることになります。
つまり、誰が司法取引で
証言したかということが
形になって残るので
一部の犯罪では逆に
取り引きに応じないという
可能性も出てきますよね。
ここまで調べて私はこの制度
ちょっと勘違いしていたかも。
アメリカのドラマなどのイメージが
先行していたせいで
先走った感がありますが
実は独占禁止法の延長線上に
ある制度なのでは無いかと。
独占禁止法には
「課徴金減免制度(リーニエンシー制度)」
という制度があります。
談合やカルテルを自主的に
公正取引委員会に申告した企業は、
課徴金をゼロにする
2番目なら50%にする
というような制度なのですが
似ていますよね?
対象を見てみるとやはり
企業犯罪や暴力団関係が
主なターゲットの制度という風に
私は認識しました。
司法取引の施行で冤罪や偽証は増えない?
これに関しては国会成立当時の
法務大臣による記者会見の
概要が残っていました。
この法律が成立すれば
新たな冤罪は起きないのか?
という記者の質問に対しての
返答がこちらです。
この法律案は,誤判等の要因とされる「取調べ及び供述調書に過度に依存した状況」を改めるために,「証拠の収集方法の適正化・多様化」と「公判審理の充実化」を図り,より適正で機能的な刑事司法制度を構築しようとするものであり,誤判防止に十分に資するものと考えています。
もとより,本法律案に掲げる諸制度は,それぞれ,その適正を担保するための仕組みが講じられています。本法律案が成立した場合,刑事司法は,より適切な証拠によって,より適正に事実認定がなされる方向,すなわち,誤判を生まない方向に進んでいくことになると考えています。そのためには,刑事司法に関係する者に,本法改正の趣旨を踏まえた適切な運用を着実に行っていくことが求められるものと考えています。
引用元:http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00782.html
これは難しいような。
制度としては冤罪防止へと
進んでいくし、
それを担保するような
仕組が制度にはあると。
そしてその方向性にいくから
これを使う司法側の人間が
ちゃんと運用できるように
してほしいですよね~
という風に読み解いたわけですが。
司法取引制度は正式に
書類を作る関係上、
偽証した場合には
後からでも追及されるし
新に偽証罪が適用されちゃう。
だから制度としては冤罪が
増えないようになっているけど
適正に制度が使われれば
冤罪は減っていくはずだ
といいうのが法務省の言い分。
私見:警察や検察の冤罪は少なくなるかも
誰かと司法取引をした形で
それを証拠とするようになり
結果的に警察や検察の責による
冤罪は減るんじゃないかと。
警察・検察「司法取引で得た情報が
間違っていたので警察や検察の
責任ではありません」
みたいなイメージ。
そしてこのイメージがあるから
いいものであるようには
思えないというのが本音。
施行後に冤罪の率が目に見えて
下がるようなら
逆に私は疑います(-_- 😉
性善説的といいますか
司法取引による証言が
必ず正しいものであるという
そういったアプローチからの
制度に見えてやはり危うく感じる。
もしかしたら刑事物の
ドラマを国内外問わず
視すぎているのかも
しれないのですけどね(*ノノ)
日本版司法取引と企業対応 平成28年改正刑訴法で何がどう変わるのか [ 平尾覚 ]
一応、犯罪に係わっていない
我々のような一般人には
関係がない制度であるはず。
司法取引を要求する、
もしくは持ちかけられるような
そんな事件などには
一生係わりたくないものです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。